・・・ 五年間で90%削減 ・・・
12月実施へ政令改正
政府は25日の事務次官会議で、
廃棄物焼却施設と製鋼用電気炉から排出される発がん性物質のダイオキシン類を抑制するため、
大気汚染防止法と廃棄物処理法の政令改正などを決めた。8月26日の閣議で正式決定する。
これにより欧米に比べて遅れていた国内のダイオキシン対策が、
12月1日から初めて法の規制に基づいて実施される。
環境庁は「焼却施設からのダイオキシンの排出量は年間5.3キロと推定されている。
新たな規制により五年間で排出量の90%を減らすことができ、
汚染の状況も欧米並みに改善できる」としている。
大気汚染防止法の政令改正などでは、ダイオキシン類を「排出抑制が必要な物質」に指定し、
大気中の濃度を一立方当たり0.8ピコグラム(ピコは一兆分の1)に減らすことを
当面の目標とした。
一時間当たりの焼却能力が二百キロ以上などの
廃棄物焼却施設(全国で1万1371)とすべての
電気炉(全国で238)を対象に、
排出量の削減目標となる「指定物質抑制基準」を施設の規模と種類に応じて設定し
@新設の施設は排気一立方当たり0.1〜5ナノグラム(ナノは10億分の1)
A既存施設は1〜10ナノグラム(五年間は暫定的に80ナノグラム)ーとした。